IMOLEは2023年10月17日に誕生しました。
メンバーは日本人の私、そしてナイジェリアの縫製職人モスル、モスルの幼馴染のステペンの3人です。学校の先生になりたかったモスルは大学進学を希望していましたが、経済的な理由で断念。日本の高校にあたるミドルスクール(ジュニアセカンダリースクール)の頃から縫製の勉強を始めました。卒業後はメンズ服の縫製職人として働きましたが、勤務先のテイラーの経営が悪化。次第に給料が支払われなくなり、辞めざるを得なくなりました。
日本のように求人情報誌や求人サイトもなく、炎天下を歩いてお店などを一軒一軒まわりました。”あそこにレストランがオープンする”そんな知らせが届き、急いで仕事がないか駆けつけても、同じように仕事を探す人が長蛇の列を作っているような状況。友人のひとりとして何かできないだろうか、そしてこのプロジェクトが始まりました。IMOLEという名前はナイジェリアの民族のひとつ、ヨルバの言葉で光。モスルが付けてくれました。
同じく縫製職人の道に進んだものの、仕事がなくなってしまったステペンに、モスルが声をかけてメンバーに加わってくれました。
アフリカ全体の状況でもあるようですが、ナイジェリアでも停電は日常。”生まれてから丸一日、一週間を通じて電気が来ていた経験がない”とモスルは言います。携帯電話の充電が切れてしまい、ポータブルバッテリーも使い果たした…そうすると連絡をすることもできません。ものづくりのために、話し合うことも困難です。電池があるときに集中して連絡を取り、なんとか進めています。
日本にはアフリカ布を使った製品を販売しているショップがたくさん、たくさんあります。そんな中でも、みなさまに心のこもった製品をお届けし、喜んでいただきたい。遠く離れたナイジェリアでそれを彼らが誇りに思って欲しい。彼らの家族にも大切に想う友人が日本にいると思って欲しい。そして将来は同じように仕事を探している若者に加わってもらえるようになりたい。そう思って日々試行錯誤をしています。
モスルとステペンには、IMOLEを通じて社会貢献もお願いしたいと思っています。
このプロジェクトを通じて知ったアフリカの文化もご紹介してまいります。ぜひみなさまもIMOLEで頑張る彼らの友人になってください。
IMOLE 代表 Nami Ayomide (モスルが付けてくれたアフリカ名で、喜びがやってきたという意味です)
ナイジェリアは、アフリカ大陸西岸部に位置するアフリカ最大の産油国。 原油の他にも天然ガス、スズ、鉄、鉱石、石灰岩、鉛、亜鉛など豊富な天然資源に恵まれています。 人口も約1億8,300万人とアフリカ最大(世界7位)であることから、しばしば「アフリカの巨人」と称されます。
ベニン市はナイジェリア南部にあります。アブジャの南西420kmほど、ラゴスの東300kmほどです。気候は年間を通じて24℃~26℃ほどで、人口はおよそ150万人です。