IMOLE Blog

2024.04.14

オセニ氏の災難

 

みなさま、お元気ですか?

久しぶりの更新になってしまいました。この間私が体調を崩したり、IMOLEにとってとても厳しい状況でもありました。

そんな中、ステペンは他からの縫製の依頼を受けてなんとか繋ぎ、オセニ氏は今までコツコツ貯めたお金と家族からの投資でバイク宅配業を副業として始めることにしました。ナイジェリアでは中古バイクはあまりなく、新車を購入しました。IMOLEでの仕事を通じ、日本をはじめ外国に興味を持ったこともあり、RTTW - Round Trip to The World  - 世界への往復旅行という名前をつけました。

ロゴもでき、バイクには荷物を運ぶ箱を取付け、バイクがどこにあるのかをトラッキングする器具も取り付けました。必要な許認可も受けました。

ただしオセニ氏は子供の頃に倒れたバイクが足の上に落ちてきたトラウマからバイクを運転することができず、人を雇いました。一人は許認可の最中に仕事がまだ始められないため、遠くの実家に帰ってしまいます。そしてバイク店の外に置かれたオセニ氏の連絡先が書かれた箱を見て「仕事を探している」と連絡をしてきた男がいました。面接の結果彼を採用することになり、オセニ氏はバイクを預けます。そしてその2日後、友人を通して宣伝をした効果があってか初めてのオーダーが入りました。そして早速男に連絡をします。

もう想像していただけたと思います。男が電話を取ることはありませんでした。新車のバイクと一緒に消えたのです。

家に行っても男はおらず、近所の人に聞くともう数日姿を見ていないこと、そして男はこの辺りの出身ではないことがわかりました。簡単に外れることのないトラッカーは不通。「罠にはまった自分の浅はかさに笑いが止まらなかった」とオセニ氏は言いました。

その後家族と共に、オーダーをしてくれた人の協力で男に直接オーダーを装って電話をしてもらっても電話を取らない男。警察に行ってみるも「何もできることはない」と言われる始末。家族の知り合いの弁護士のアドバイスで州警察に行き、電話番号から現在どこにいるかトラッキングしてもらうことを依頼しました。そこで担当者から30,000ナイラ、約3,800円を要求されたそうです。これは国が定める最低月収に近い金額です。それを支払ったとしても、居場所がわかるかどうかはわかりません。そしてわかったとしても、その居場所に逮捕に向かう交通費はオセニ氏が負担しなければならないそうです。日本では考えられないことですが、文化の違い。オセニ氏は国家の崩壊と言いましたが、それをジャッジすることはできないと思いました。

(州警察)

そんなこともあり、今回のことをブログに書くことには「ナイジェリアのことを悪い国だと思って欲しくない」と拒否していたのですが、その後「詐欺に遭ったり、騙されることはどこの国でも、どんな人種でも起こり得ることなので、注意して欲しい」という理由でブログに書くことを許可してくれました。今はどうしたらいいのか途方に暮れています。

そこで、今回アップロードしたminiminiとBig Bagの売上の98%(2%は通常通りの寄付とします)をオセニ氏にお見舞金として贈ることにしました。そして何より、厳しくてもIMOLEが動き続けることが何よりも大切なことだと思っています。IMOLEはひとつでも雇用を生むことを目指して誕生したのです。

みなさま、お読みくださりありがとうございます。ナイジェリアで心を込めて作った製品をいま一度ご覧ください。

よろしくお願いいたします。

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